インターネットに次のような記事が載っていました。
脳内神経伝達物質のドーパミンが睡眠を抑制する神経回路を、熊本大学発生医学研究所の上野太郎研究員(31)と粂和彦准教授(50)が突き止めた。記憶形成の回路とは別であることも分かり、上野研究員は「眠りながら学習できる可能性が示された」としている。14日付の英科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス」電子版に掲載された。
ドーパミンは眠くならないようにする他、記憶の形成などに作用する。上野研究員らは特定の神経回路を活性化させられるよう遺伝子操作したショウジョウバエを使って研究を重ねた。
その結果、脳内でドーパミンが睡眠を抑制する回路は、脳の部位「扇状体」に至る回路と判明。記憶形成に作用する「キノコ体」への回路とは独立していることも明らかになった。記憶形成に関わる神経細胞を刺激してもショウジョウバエの睡眠に変化はなかったという。
睡眠を抑制することなく記憶形成のドーパミン神経を活性化できたことから、上野研究員は睡眠学習の可能性に言及。「人への応用はまだまだだが、この知見を基に更なる研究が進むことを期待している」と話している。【取違剛】
将来、寝ながら学習をすることが可能になるのではないかと期待されます。これに関係しているドーパミンについて簡単に調べてみました。
ドーパミン
神経伝達物質。アドレナリン・ノルアドレナリンの前駆物質。「ドパミン」と表記されることも。運動機能、ホルモン調節機能の他、快感、多幸感、運動調節に影響を与える。ドーパミンが不足すると、振戦や筋固縮などのパーキンソン症状が起こりやすくなる
ドーパミンはどういうときに出るのか?
脳の中にはおよそ1兆個の神経細胞があり、なかでもドーパミンにのみ反応する神経が存在します。この神経を「ドーパミン作動性神経」と言うのですが、この神経は快感を伝達する神経といわれています。ですからドーパミン作動神経は主に快感を感じたときに活躍する神経であり、逆にいうとドーパミンを分泌させること=快感を得ることといえます。
よしがんばるぞ! という意欲が出ているとき、誉められて気分が爽快のとき、合格して喜んでいるとき、絵を見て感動しているときなどにこのドーパミンが多量に分泌されます。
ドーパミンが大量に出ているときは食欲が抑えられるそうです。いつも快感を得られる環境を作っていれば、ダイエットにも使えると言われています。
人間はドーパミンを分泌させることを目的として生きているようなもので、ドーパミンの“生きる意欲を作るホルモン”といわれる理由がここにあります。
(インターネット記事引用)