気象庁は、ことし9月に発表した冬の天候を予測する「寒候期予報」で、北日本は気温は平年並み、東日本から西は気温が平年より高い暖冬傾向と予想していました。
ところが、22日に発表した12月から来年1月までの「3か月予報」で、北日本は気温は平年並みとこれまでの予想と変わりませんでしたが、東日本から西は気温が平年よりもやや低い寒い冬になると予想を大幅に見直しました。
また、冬の日本海側の雪の量は、北日本は平年並みで、東日本と西日本は平年よりもやや多くなるとしています。
なぜ予想が一転?
そもそも気象庁の長期予報は、まず世界中で観測された気温や風向きなどのデータなどをスーパーコンピューターに入力し、1か月先、3か月先、半年先の気温や海水温、大気の状態を予測します。
予報の期間が長くなるほど誤差は大きくなるため、ある程度幅を持った予想をして、そのうえで、地球規模で起きる気象現象や過去の統計などを予報官が考慮して、気温や雨の量などの予想を発表しています。
要因その1 エルニーニョ現象の終息
9月に発表した寒候期予報では、日本に暖冬傾向をもたらすエルニーニョ現象が発生し、冬まで続くと予想されたことから、気象庁は暖冬になると考えていました。
しかし、エルニーニョ現象はわずか3か月しか続きませんでした。
要因その2 アリューシャン低気圧の位置
偏西風が日本の南の上空を通過する傾向が強まって、西高東低の冬型の気圧配置を強めるアリューシャン低気圧が例年よりも南側で強まるという見通しに変わったことです。
このため、東日本から西で寒気が流れ込みやすくなって、寒い傾向の冬になると予想が変わりました。
要因その3 師走の選挙の年は寒冬となる
師走選挙
・佐藤内閣 (1969年12月27日)
・田中内閣 (1972年12月10日)
・三木内閣 (1976年12月5日)
・中曽根内閣(1983年12月18日)
全て寒い冬でした。これは気象庁の発表ではありません。師走の選挙のデーターです。