正月が近くなってきました。戦前は正月には門松を各家庭で飾っていました。戦時中、飛行機の燃料が足らないという事で松ヤニを採取しました。そのことで松が足らなくなり門松を飾る風習は無くなりました。(デパートや各会社等に復活しています)起源を探ってみると、このような風習はほとんど中国を起源としているものが多いいですが、松を飾るについては中国にはそのような風習は無いそうです。さかのぼると遠く古代ギリシャにあるようです。
現在では、簡便法として各家庭は社会福祉協議会等から配られる門松を描いたお札を玄関に張っています。
今年社会福祉協議会から各町内会に配られたお札
日本での起源について探ってみました。
<門松(かどまつ)>
新年を祝って家の門口などに立てられる松竹の飾り。松飾り・門の松とも。室町中期の僧、一休(1394~1481)の有名な歌に、「門松は冥途の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」とある。
古くは、木の梢などに神が宿ると考えられており、門松はその依代(よりしろ=神霊が出現するときの媒体となるもの。門松などのような特定の枝葉や、花・樹木・岩石、あるいは形代など種類が多い。)として、そこに年神を迎えて祭るという意味を持っていた。したがって、正月の年神祭りは非常に重大な儀式であり、しっかりと年神をお迎えしないと、その年は不幸になると信じられていた。それだけに、依代としての門松は欠かせないものであった。
門松は松とは限らず、榊・栗・楢・椿などの木も使われることがあり、常緑樹がよかったようである。平安時代末期から、門松は正月になくてはならない風俗として普及していった。鎌倉時代から、竹をいっしょに飾るようになったといわれる。門松の飾り方の種類は数十種もある。本飾りは孟宗竹を斜めに切って松の木を添え、注連をかけた豪華な飾り方である。一般の家庭では、松の小枝を門口の両側につけ、輪飾りをかけた簡単なものが使われている。門松や注連飾りなど、正月の飾りつけを行う風習は全国各地に残されている。
<注連飾り(しめかざり)>
正月などに、門松や玄関・床の間・神棚などを注連縄を張って飾ることで、人間に災いをもたらすという禍神が、家内に入らぬように呪(まじない)として飾られる。
注連縄は左捻りを定式としているが、これは左を神聖視する旧来のしきたりである。また、飾りにも、輪飾りや大根じめ・牛蒡じめなどの種類がある。 東北地方では、縄に餅・昆布・松葉・魚などを飾るしきたりがある。