先日テレビで「ポリ袋調理法」が紹介されていました。
空気を抜いて加熱する真空調理です。ホテルやレストランで広まっていますが、家庭でもポリ袋を使って簡単に応用できることと、鍋を汚さず、少量の水と調味料で調理ができるため、究極の省エネ料理としても注目されています。
これは大規模リゾートホテルの総料理長を務めたフードデザイン研究所(東京都文京区)所長、川平秀一さん(63)が、約30年前から、真空調理の研究を始じめられ、著書『ポリ袋レシピ』(アース・スターエンターテイメント発行、1050円)を出版し大ヒットしています。
川平さんは「ポリ袋を使った真空調理は忙しいときの時短にもなり、災害時にも活用できる。さまざまな可能性を秘めた調理法」と話しています。
【ポリ袋レシピ 基本手順】
1)ポリ袋に具材、調味料を入れる
2)空気を入れて口をひねり、よく振る⇒調味料と具材をなじませる
3)水を張ったボウルにつけ、水圧で袋の中の空気を抜き口をねじる
4)ねじった口は上のほうで縛る⇒水蒸気の膨張による袋の破裂を防ぐ
5)ポリ袋が破れるのを防ぐため鍋底に耐熱皿、またはシリコン製の落しぶたなどを置き、湯を一度沸騰させたら弱火(とろ火))にする⇒鍋底からポコポコと泡が出る状態を保つ
6)ポリ袋を平らにならして鍋に入れ、指定の時間入れておく⇒熱が均等に伝わる
真空調理は、▽敷き油を使わないため、カロリーが低い
▽調味料が従来の半分
▽1つの鍋で複数の料理が可能で高い栄養価
加熱方法は湯煎。電気ポットの温度を70度に設定し、ポリ袋が側面に当たらないよう布やネットで包んで加熱する方法や、鍋の湯に皿を沈め、とろ火で加熱する方法がある。野菜の場合、加熱中に具材から出た水分が水蒸気になり、膨張する。このため、ポリ袋のできるだけ入り口に近い部分を結び、袋が破裂しないようにするのがポイントだそうです。
少量ずつ小分けし、真空状態で冷凍保存すれば、必要なときに湯煎するだけで、乳幼児の離乳食や高齢者の介護食になり、便利だ。鍋を洗わず、繰り返し調理できるため、断水など非常時の調理法としても重宝しそうです。