4月1日からスタートしたNHK連続テレビ小説『あまちゃん』。初回から20.1%の高視聴率を記録し、早くも「『カーネーション』以来の良作となりそう」との声も挙がっています。
『あまちゃん』の脚本を手がけているのは、これが朝ドラ初挑戦の「宮藤官九郎」氏です。若者を中心に絶大な人気を誇る宮藤氏ですが、彼が得意とするサブカル的な小ネタの応酬やアクロバティックな展開が朝ドラでも見られるのか!? と、放送前より期待は高まっていました。そんな宮藤氏の朝ドラへの意気込みが語られているのが、『週刊文春』で連載中のエッセイをまとめた『え、なんでまた?』(文藝春秋)です。
『あまちゃん』の舞台は岩手県北三陸。宮藤の実家も同じく東北の、宮城県栗原市。インタビューでは「震災があったから東北を舞台にしようと思ったのではありません」と語っているが、朝ドラ執筆前の2011年11月のエッセイでは、「フィクションの現場では、まだ何となく東北は触りづらいという空気があります。作り物という負い目からか足並み揃えようと周囲の出方を窺っている。そんな現状に東北出身者として漠然とですが違和感を覚え始めました」「自粛という名目で東北を無視してないか? フィクションとはいえ震災を“無いこと”にするのは違うんじゃないか」と、その思いの内を明かしている。
しかし、「直接的に描くのはやっぱり抵抗がある」という気持ちも他方にあったという宮藤氏。そこで思い出したのが、イランの名匠であるアッバス・キアロスタミ監督の『そして人生はつづく』だったそうです。この映画は、1990年に起きたイラン地震の5日後に、キアロスタミにとって代表作である『友だちのうちはどこ?』の主人公を務めた少年の安否を確かめるために監督自ら被災した村を訪ねた映画です。これを観たときの宮藤氏の感想は
「拍子抜けするくらい和やかで牧歌的」。「作り手が予め理想の展開を抱いてそっちに導いたり、都合の良い部分だけを切り取ったりしないから人間の色んな側面が見える」と、災害を背景にしながらも“被災地”という型にはまった見方をしないことの大切さを感じたようです。ちなみに、『あまちゃん』は2008年から物語がスタート。震災を描くかどうかについては未定とのことですが、もしも描かれるとすれば、宮藤氏がどのように表現するのかも注目です。
(もきゅ速ブログ引用)
舞台である岩手県・北三陸地方の漁村で、驚いたときに発する方言「じぇじぇじぇ!」が、番組を見たファンの間でじわじわと広まっています。東北弁でもなじみのない不思議な言葉のヒミツは?
岩手出身のある舞台関係者は「40年住んでいるが、そんな方言聞いたことがない」と話す。物語の舞台の北三陸市や漁村の袖ヶ浜は「架空の町」であることから、「じぇじぇじぇ!」も造語なのでしょうか?
「『じぇ!』は、ロケ地・岩手県久慈市の小袖地区に、実際にある驚いた時に使う方言です。脚本の宮藤さんがロケハンに行き、海女さんの話にしようと決めて、現地の海女さんに挨拶して話をした時に、海女さんが『じぇ!』と言うのを聞いて、面白いなと思い脚本に使おうと思ったそうです」
(NHK番組広報引用)
いわば、方言中の方言で、限定された地区の海女さん業界用語です。それを脚本に生かしたところがクドカン流のセンスか?
「じぇ」の使い方は、少し驚いた時「じぇ」だそうです。驚きが大きくなるにつれて、「じぇじぇじぇ」とじぇが多くなるのだそうです。
2010年には、朝ドラ「ゲゲゲの女房」の国民的人気で、「ゲゲゲの」が新語・流行語大賞の年間大賞を受賞している。ひょっとして、「じぇじぇじぇ」も狙ってる?