旅行記6 ミャンマー

 8月30日はヤンゴン発10時50分の飛行機で台北に向かいました。飛行時間は約4時間少しでした。これでミャンマーの旅は終わりです。台北に一泊し次の日(9月1日)広島に帰りました。
 
 先日2020年の東京オリンピックが決まりましたが、前回の東京オリンピックは昭和39年10月でした。私は高校2年生でした。その前の池田隼人内閣の「所得倍増論」の集大成の感がありました。その当時の日本をミャンマーで感じました。今からの国と言う感じがしました。軍事政権時代は中国の影響力が非常に色濃く、天然ガスのパイプラインが中国に向けて引いてありました。何もかも中国の影響を受けてはいけない、中国との付き合い方を考えなくてはいけないというのが現在のミャンマーの課題のようです。

 

 それと、仏教国と言う国民の意識は強く資源や経済は支配されても、国民の仏教に対する精神的な支柱は支配されないという強い意志を持っています。

 ベトナムの次はミャンマーだという事を改めて認識しました。 

 

エピソード

 最後の日ヤンゴンのパゴダに行った時、パゴダの中で甘茶をかけたり、お経を唱えたりしているコーナーがありました。そのコーナーにいっしょしたある人が中に招き入れられ、現地の人と同じように甘茶をかけさせてもらい、お経も一緒に唱えさせてもらいました。その中で、25ドル請求されました。しかし、そんな金はないという事で断り、15ドルにまけてもらいました。そのことをガイドに話すと、ガイドはそんなことに巻き込まれたことを平謝りでした。そして「今までこんな事は有りませんでした。寺院の役員によく注意をしておきます」と言っていました。そして翌日、そのガイドは巻き込まれたその人に、「お詫びです。ミャンマーの恥です。」と言ってキャラの木で作った数珠をプレゼントしてくれました。ミャンマー人の人柄が分かったエピソードです。

 

  最近、テレビ・新聞などで日本企業のミャンマー進出に関する報道が多く見受けられるようになりました。三井物産、伊藤忠商事などの総合商社、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行などのメガバンクのほか、ローソン、ファーストリテイリングなどの小売業界の大企業もすでにミャンマーへの進出を決定したと報じられております。また、準大手企業や中小企業の中にも、報道まではされないもののミャンマーへの進出をすでに決めている企業が多いようです。

 

 ミャンマーでは長年続いていた軍事政権が終焉を迎え、政策転換が行われております。2010年11月7日に総選挙が実施され,23年振りに国会が召集され、民主化に向けた政策、法案が続々と国会を通過するようになりました。長年の懸案だった二重為替レートの問題も2012年4月に一本化されており、海外企業を誘致するための法的整備も進行中であり、経済発展に向けての礎は確実に築かれつつあります。

 

 ミャンマーはこれからインフラなどの整備、開発が行われるとのことで、大きなプロジェクトがいくつも立ち上がる見込みです。そのため、日本をはじめとする海外企業のビジネスマンが続々と入国しておりますが、「ホテルなどの宿泊施設が足りない。」「夜に過ごせるお店が少ない。」「クレジット決済に時間がかかる」など、まだまだ先進諸国の人間からすれば過ごしにくい環境であるようです。そのため、ホテルの建設や飲食店の設立などをビジネスとして行おうと考えている方々もいらっしゃいます。また、東京証券取引所と大和証券グループの支援により、証券取引所が2015年を目指して設立される予定です。数年後に上場する見込みのある企業に対して、今のうちから投資を実行しようとする風潮も所々で見受けられます。

 

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