昨今「食品ロス」が問題となっています。我々の年代は「もったいない」として賞味期限が切れても食べています。賞味期限とは美味しく食べられる期限の事で消費期限とは違います。(説明は最後の行)
食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食品のことです。
日本では、年間約1,700万トン(平成22年度推計)の食品廃棄物が出されています。このうち、食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は年間約500~800万トン(平成22年度推計)。これは、米の年間収穫量(約813万トン。平成23年水稲の主食向け)に匹敵する数量です。
また、家庭における一人当たりの食品ロスは、1年間で約15kgと試算されています。これは、ご飯1食を250gとすると、60食分。つまり、1年で60食分の食べ物を無駄にしているかもしれないのです。「もったいない」と思いませんか?
大切な資源の有効活用や環境負荷への配慮から、食品ロスを減らすことが必要といわれています。そのため食品各メーカーも対策を始めました。
「食品ロス」減らしで、賞味期限延長見直しの動き
まだ食べられる食品が廃棄される「食品ロス」を減らすため、賞味期限を見直す動きが広がっている。食品メーカー各社が、期限延長のための技術開発に取り組んでいるほか、食品ロスの一因ともいわれる流通業界の慣習を見直す動きも出ている。ロス低下は利益率改善につながるだけでなく、東日本大震災を機に高まる備蓄需要も開拓できるとあって、業界の垣根を越えた広がりを見せています。
即席めんメーカーなどで構成される日本即席食品工業協会は8日、来春をめどに即席めんの賞味期限を延長すると発表しました。包装材の技術改良が進み、賞味期限を延ばしても品質が維持できることを確認しました。現在6カ月が主流の袋めんは8カ月、カップめんは5カ月から6カ月に延長される見通しです。
メーカー各社も同様の技術革新に余念がありません。江崎グリコは24年、温めずに食べられるレトルトカレーの賞味期限を2年から3年の延長に成功しました。ハウス食品も今年、ゼリータイプの調味料の包材を遮光タイプに変更し、賞味期限を9カ月から1年に延長しました。
越後製菓(新潟県長岡市)の切り餅「生(なま)一番」は昭和58年から発売している人気商品ですが、平成22年のシーズン(9月~翌年8月)まで、賞味期限を12カ月にしていました。昨シーズン、切り餅1個ずつの個包装の袋に脱酸素剤を入れ、大袋だけでなく個々の包装袋にも賞味期限を印字するなど商品のリニューアルに伴い、18カ月に延長しました。
「消費期限」と「賞味期限」
消費期限は肉や弁当、総菜、サラダなど傷みやすい食品が対象で、期限が過ぎたら「安全ではない」ことを示します。
賞味期限は牛乳や卵、ハム、缶詰、スナック菓子、冷凍食品など比較的傷みにくい食品が対象で、その日付までならおいしく食べられることを意味します。ただ、消費期限と同様に賞味期限も日付が過ぎたら安全でないと考える人が多く、「米国のような『ベストビフォー(おいしく食べられる目安期限)』などの表現にすべきだ」との声もでています。