12月3日、第30回〔2013(平成25)年〕ユウキャン新語・流行語大賞が決まりました。今年の流行語は例年に比べ大盛り上がりで、過去最多の4語が大賞を受賞しました。
2013 年間大賞
◆今でしょ!
林修が自身が所属する予備校・東進ハイスクールのテレビCMに出演。ふてぶてしさを感じさせる表情の林が「いつやるか?今でしょ!」と言い放つ授業シーンがお茶の間に流れた。コント番組がパロディを制作、またトヨタ自動車はコント番組さながらのパロディCMを放映したことで大きな流行の波になった。
◆お・も・て・な・し
そもそもは「とりなす、処置する」「取り扱う、待遇する」という意味の日本語。2013年9月7日の国際オリンピック委員会(IOC)総会。最終プレゼンテーションでは、フリーアナウンサーの滝川クリステルが登壇してフランス語でスピーチ。日本社会に根付く歓待の精神を「お・も・て・な・し」とPRしたシーンは五輪招致決定のニュースとともに強烈なインパクトを残した。
◆じぇじぇじぇ
岩手県三陸地方の方言で、驚いたり戸惑ったりするときに発する言葉。NHKの朝ドラ『あまちゃん』の中で多用され、ビッグな流行語になった。ドラマのストーリーは東京出身の女子高生アキが三陸で海女を、やがて東京でアイドルを目指す人情喜劇で、熱狂的なファンを生んだ。ロケ地となった岩手県久慈市には観光客が殺到。朝ドラでは初めて東日本大震災を描いたことでも注目された。
◆倍返し
バブル末期に大手銀行に入行した半沢直樹(演じるのは堺雅人)が組織内外の圧力と戦う勧善懲悪のドラマ『半沢直樹』が高視聴率を記録。。「上司の失敗は部下の責任」など企業社会にありがちな悪習を取り上げ、半沢が反撃するときのセリフ「やられたらやりかえす。倍返しだ!」が大流行した。
ユウキャン新語・流行語大賞
この賞は、1年の間に発生したさまざまな「ことば」のなかで、軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた新語・流行語を選ぶとともに、その「ことば」に深くかかわった人物・団体を毎年顕彰するものです。
1984年に創始。毎年12月上旬に発表。『現代用語の基礎知識』読者審査員のアンケートを参考に、選考委員会によってノミネート語が選出され、トップテン、年間大賞語が選ばれます。
選考委員会は、姜尚中(作家・聖学院大学全学教授)、俵万智(歌人)、鳥越俊太郎(ジャーナリスト)、室井滋(女優・エッセイスト)、やくみつる(漫画家)、箭内道彦(クリエイティブ・ディレクター)、清水均(『現代用語の基礎知識』編集長)で構成されています。