昨日(3月21日)は、春分の日でした。神戸の友人から春のおとづれを感じる「イカナゴの釘煮」を送ってきました。奥様が毎年この時期になると家庭で作られるのだそうです。毎年、釘煮が来ると春が来たと感じます。
いかなご
スズキ目イカナゴ科で漢字では玉筋魚と書きます。
(新仔しんこ)(ふるせ←大)(こな←小)(かなぎ)(小女子こうなご)など地域によって呼び名がちがう。
いかなごの色で腹の赤い「赤腹」と全体に青い「青口」があります。体長は20Cmちかくにもなる。 水温が15度を超えると砂に潜って夏眠します。
12~1月になると浅瀬の きれいな底砂に産卵します。淡路島の西側沖の「鹿の背」や東側沖の「沖の瀬」がその場所にあたります。2月後半の解禁~4月末頃までが漁期で2~6cmが食べ頃です。
●JF兵庫漁連さん ホームページより引用
イカナゴは水面を長い群(玉)になって泳ぐので、玉筋魚(いかなご)と呼ばれます。小さいものを小女子(こうなご)、大きいものを大女子(おおなご)と字をあてる地方もあります。
名前の由来は「いかなる魚の子なりや」 何の魚の子か判らなかったことからイカナゴと呼ばれるようになったと言われています。
●さかなのまちあかしさん ホームページより引用
イカナゴという名前の由来については、何というの魚なのか判らなかったので「いかなる魚の子なりや」と尋ねたのに対して魚の名前を答えたと勘違いしたとする説と「糸のように長い小魚」からついたとする説などいろいろな説があると言われています。
いかなご の釘煮(佃煮)の由来
魚友は、垂水区塩屋町(同じ住所ですが、明石郡塩屋村や須磨区の時期もありました)に家がまだ数軒しかない頃より塩屋で代々漁師をしておりました。1919年(大正8年)に鮮魚店を創業致しました。
1935年、神戸市垂水区塩屋町の「魚友」松本信子に、別荘地に住んでいたお客様より 「いかなご を佃煮にしてくれないか」 と依頼されました。そこで醤油・砂糖(キザラ)・生姜を使用して、試行錯誤のうえ炊き上げました。その後その住人が近所の方々に配るなどするうちに評判になり、「魚友」の店頭にも置くようになりました。
それまでは、「いかなご」といえば「釜揚げ」と、それを天日干した「かなぎちりめん」がほとんどでした。1960年代頃になって、神戸市垂水漁協の組合長により「くぎ煮」 (出来上がりが「さびた古釘」のよう)と名付けられました。
それとともに、神戸市垂水区の各家庭でも炊くようになり盛んになってきました。いまでは、関西の春の風物詩のひとつに挙げられるようになりました。
(神戸新聞2000.2.8 婦人神戸1999.4.15 広報神戸1999.3他より)
美味しそうな「イカナゴの釘煮」