「百年の孤独」と言う焼酎が有ります。高鍋町出身の今井美樹さんが「笑っていいとも!のテレフォンショッキング」に出て、『皇太子様がこれで晩酌してる』と紹介し一躍全国に有名になりました。今では人気が出て、プレミアがついて一本1万円でも中々無いそうです。10年くらい前、安古市のある店で1本5千円でいつもキープしていました。今はどうなっているのでしょう。近頃行かないので良く解りません。
「百年の孤独」
1985年から宮崎県の酒造メーカー・黒木本店(本社:宮崎県高鍋町)より発売されている麦焼酎です。
720mlでアルコール度は40度、定価は2,900円です。
この焼酎の名前は黒木酒造の社長さんが、ノーベル賞作家ガルシア・マルケス氏の代表作「百年の孤独」と言う小説に感銘を受けて命名したそうです。
そのガブリエル・ガルシア・マルケス氏が4月17日、メキシコ市の自宅で87歳で死去しました。その事をきっかけに、「百年の孤独」と言う焼酎の命名のエピソードを知りました。
徳島新聞の「鳴潮」と言うコラム欄にそのことが書かれていましたので紹介します。
麦焼酎に「百年の孤独」とは、大胆な名を付けたものだ、と当時驚いた記憶がある。言わずと知れたノーベル賞作家ガルシア・マルケス氏の代表作。宮崎県の会社が1985年に売り出した
氏の作品に感銘を受けて命名したという。訃報が伝えられ、社長がコメントを寄せている。「20世紀を代表する偉大な作家」。そしてその文学は「時代のうねりの中にあった気がする」
「百年の孤独」は架空の町マコンドに生きたブエンディア家の隆盛と滅亡を、百年にわたって丹念に追った年代記。中南米の歴史や風土をのみ込み、次元を超えた想像力で話は進行していく。活字から立ち上がってくる覚えにくい名前の無数の登場人物。現実? 虚構? 「魔術的リアリズム」と称された手法で読者をとりこにした
映画化された「予告された殺人の記録」は町の誰もが知っているのに、殺される本人だけがそのことに気付かないという尋常ではない舞台で遂行される復讐(ふくしゅう)劇だ。聞き書き「戒厳令下チリ潜入記」は表題通りのルポルタージュ。一作ごとに作風を変える多彩な語り口には、無限の広がりがあった
マルケス前、マルケス後と言っても過言ではないほど、世界中の作家に大きな影響を与えた文学界の巨匠。征服、独裁者、混沌(こんとん)…。歴史に残る語り部が、長い長い物語にピリオドを打った。
(徳島新聞「鳴潮」)転用