昨日(8月17日)で、お盆休みも終わりました。今年のお盆は、お盆中雨が降りました。長く生きてきましたがお盆中、雨が降ったのは初めてのような気がします。太平洋高気圧が弱く日本列島に梅雨前線のような前線がかかっています。お盆らしい暑さが有ったのは関東地方だけのようです。原因を調べてみました。
8月中旬に前線停滞、11年ぶり
梅雨のようなスッキリしない天気が続いています。戻り梅雨とも秋雨とも言い難いように、この時期に前線が長く居座るのは珍しいことです。8月中旬に、九州から関東付近に前線が延びる気圧配置が3日以上続くのは2003年以来11年ぶりです。お盆が終わっても太平洋高気圧の張り出しは弱く、前線や湿った空気の影響を受けそうです。
太平洋高気圧の張り出しの弱さ、フィリピンの東海上の状況も影響
この時期に本州付近に前線が居座る一因は、太平洋高気圧の張り出しの弱さ。太平洋高気圧の盛衰にはフィリピンの東海上の状況も関係しています。
フィリピンの東海上で対流活動が活発でない(積乱雲ができにくい)状況の時は、暑さをもたらす太平洋高気圧の日本付近の張り出しが弱いことが多くなります。8月中旬に九州から関東付近に前線が長く居座った2003年も、フィリピンの東海上の対流活動が不活発でした。
最新の予報によると、フィリピンの東海上の対流活動はお盆を過ぎてもあまり活発ではない見込みです。18日以降、太平洋高気圧は北への張り出しを一時的に強まる時期があるものの、西への張り出しは弱いままとなりそうです。
前線や湿った空気の影響で、九州から近畿は来週も曇りや雨の日が多いでしょう。農作物への影響も心配されます。
(榊原淳子(気象予報士) 2014年8月16日tenki-jp)引用
8月16日の天気図です。日本列島に梅雨・秋雨前線のような前線が横たわっています。