我が家の畑の側に、鮮やかな紫色の実を付けた小さな木が有り、今年は沢山実を付けています。この木は植えたものでは無く、鳥が運んできて種を落とし、自然に生えた木です。調べてみると「紫式部」か「コムラサキ」のようです。
ムラサキシキブ(紫式部)
ムラサキシキブは日本、中国、台湾、朝鮮半島に分布する落葉性の低木で、樹高は2m~3mになります。秋に光沢のある紫色の小さな果実を葉の付け根あたりにまとめてつけるのが一番の特徴です。
別種に丈が低いコムラサキ〔C. dichotoma〕があり、庭木として広く普及しています。コシキブとも呼ばれます。コンパクトに収まって場所をあまりとらず、果実もみっしりと付いてボリュームがあり美しいので、ムラサキシキブより用途が広いように感じます。
園芸、とりわけ庭木ではコムラサキを指してムラサキシキブと呼ぶことも多いです。実際はこの2種(ムラサキシキブとコムラサキ)とそれらの変種・園芸品種をまとめてムラサキシキブ(の仲間)としたほうがよいでしょう
名前の由来
属名のカリカルパはギリシア語で「美しい果実」という意味です。和名のムラサキシキブは由来に諸説あります。よく言われるのは「訛った説」と「植木屋説」です。ちなみに江戸時代の初期にはまだムラサキシキブの名はなく、「みむらさき(実紫)」「たまむらさき(玉紫)」と呼ばれていました。
訛った説
紫色の実が敷き詰められたように付く「むらさきしきみ(紫敷き実)」や紫色の実が茂る「むらさきしげみ(紫茂実)」が訛ったものとされています。
植木屋説
江戸時代の植木屋が平安時代の女流作家『紫式部』になぞらえて付けたともいわれます。ムラサキシキブと聞くと、率直にそちらの方をイメージするのが自然かもしれません。洒落たのか、イメージをよくする商品名とした名付けたかはよくわかりません。
余談ですが、コムラサキの別名コシキブは平安時代の女流歌人、小式部内侍(こしきぶのないし)にあやかって付いたとされます。案外、ムラサキシキブが先にあって、姉妹品的に付けられた名前なのかもしれません。
(ヤサシイエンゲイHP 引用)
ムラサキシキブ・コムラサキ?