北海道浦河町の浦河港に11月5日から6日未明にかけて大量のマイワシが入り込んで港を埋め、町や漁協関係者らが回収作業に追われました。3日にはむかわ町沿岸のむかわ漁港などに約20トンのマイワシが打ち上げられたばかり。東胆振、日高沿岸でのマイワシ「異変」に、漁業者らは「こんなことは記憶にない」と驚いている。
浦河港内には、5日午後から体長10~15センチのマイワシが入りはじめ、6日午前1時ごろには港を埋め尽くしたという。漁業者の一人は「60年生きてきて初めて見た」と話し、町内の男性は「20年ほど前にチカが大漁だったことはあったが、イワシは初めて」と驚いていた。
市民が網ですくっている映像も流れました。すぐにバケツ一杯になっていました。マイワシ焼いて食べたら美味しいでしょうね。瀬戸内海ではあり得る話ではありませんね!!
専門家の見解では「時化」が原因とみられている
低気圧→海水温低下→イワシ港に逃げる→酸欠で窒息死、という流れではないかと指摘されています。
数日前の低気圧で海水温が下がり、水温が温かい港に大群が逃げてきた、冷水を避けたイワシが港に逃げ込んで酸欠状態になったのではと言われている。
時化(しけ)
強風などの悪天候のために海上が荒れること。対義語は凪。動詞化して時化るともいう。
気象学の波浪表によると、波高が4mを超えた場合を時化た状態と言い、6m超えを大時化、9mを超えると猛烈に時化ている状態と呼ぶ。
この現象を地震の前触れだという人も出てきています。これまでも、動物の「前兆行動」を研究した文献は沢山出てきています。しかし、関連性への信頼度は今一つと言われています。イワシの大群が押し寄せた、北海道が地震に襲われなければ良いがと思っています。
■一部では地震との関連性を指摘する声もある
地震が原因でイワシ?
3日午前11時28分ごろ、むかわ町から近い胆振(いぶり)地方中東部を震源とするマグニチュード(M)4・6の地震が発生一部では3日に起きた地震との関連を指摘する声もある。
海の異変に地元では「大地震の前触れではないか」と危ぶむ声が挙がっている
■イワシと地震には関連性がある?
イワシ豊漁の年は地震が多い
岩手県の三陸地方には「イワシが増えると地震が起きる」という言い伝えがあります。
地震活動が魚の生態に影響を与えるという指摘は地震学の世界で以前からあります。
元東大名誉教授の友田好文氏が行っていた研究によると、イワシの豊漁期の地震活動は、不漁期に比べて2~3倍も多いといっていました。
1923年の関東大震災を起こした大正関東地震(M7・9)、74年の伊豆半島沖地震 (M6・9)が発生した年にイワシの豊漁ぶりが目立った
■イワシには地震予知能力が備わっているとの見方も
イワシやアジは、地震予知のセンサーより、非常に高感度のセンサーを持っており、予知の素質があると言われている。
16世紀からいままでにイワシ(マイワシ)の豊漁期は4回あって、その時には大地震が多かったが、その谷間の不漁期には大地震がない
地震による活断層などで海底の物質が溶け込み、海水の成分が変化すると、敏感に反応するためではないかという見解もあります。