昨日(12月14日)、第47回衆議院議員総選挙が終わりました。結果は与党の圧勝でした。
その中で小選挙区で落ちたが比例代表で復活したという例が沢山有りました。その制度について調べなおしておきます。
同じ「比例区」と言っても衆院選と参院選では仕組みが異なります。
衆院選での比例区投票では、候補者名を書いてはいけません。政党名のみです(逆に参院選では比例区に候補者名が書けます)。
比例代表
1、政党ごとの「当選者数」を決める
衆議院の場合、比例区は11の「ブロック」(北海道、東北、北関東、東京、南関東、北陸信越、東海、近畿、中国、四国、九州)に分かれていて、ブロックごとの政党得票数から、政党ごとに「当選者(議席)数」を決めます。
政党に所属していない人は比例代表にはなれません。
当選者数の決め方は「ドント式」です。
2、政党内で名簿順に当選者が決まる
3、政党ごとに何人当選したかわかったら、今度は当選者を決めます。
通常は、政党が公示日に届け出た名簿順に沿って決めていくのですが、やっかいなことに同じ名簿順の人がいる場合があります。選挙区と比例区の両方で立候補した人(比例重複)には、同じ名簿順を付けることができるからです。
「AさんもBさんも名簿順では差をつけがたいなあ」という場合にこの方法を取ります。
4、同じ名簿順の場合は「惜敗率」で決まる
選挙区で落ちた人の中で、惜敗率(せきはいりつ)の高い順に当選を決めていきます。
惜敗率、
「小選挙区における当選者の得票数に対する落選候補者の得票数の割合」となります。
当人(落選した人)の票数÷当選した人の票数」
同一順位の場合は、まず選挙区ですでに当選した人を外し、残った人(選挙区で落ちた人)の中から惜敗率の高い順(惜しかった順)に当選者が決まるわけです。政党に割り当てられた議席数や、同一順位内での惜敗率の出方によって事情が大きく異なるため、95%以上で落選することもあれば、30%程度で当選してしまうこともある。
「ドント式」とは
1.政党ごとの得票数を1で割り、各政党の数を決めます。
2.続いて、2,3…と割っていき、それぞれの政党の数を並べます。
3.全部並べた中から数字の多い順に、決められた議席がなくなるまで割り振っていきます。