地球温暖化

 12月21日気象庁気象研究所や東京大学大気海洋研究所、それに京都大学防災研究所などが共同で地球温暖化が進行すると、日本をはじめ世界各地で異常な高温や大雨、それに大雪など極端な気象現象の頻度が高くなるという予測行い、東京都内でその結果が公表されました。
 予測は海洋研究開発機構のスーパーコンピューター「地球シミュレータ」を使い、地球温暖化が対策を取らないまま進行して、今世紀末に産業革命前に比べて平均気温が4度上昇するという想定で、5400とおりのパターンを計算して、その傾向を調べました。

 その結果、北半球の夏にあたる6月から8月の世界の平均気温は北半球を中心に大きく上昇し、北米や中東、それにアジアではところにより現在より6度から7度上昇し、日本付近でも2度から5度ほど上昇する結果となりました。

 日本の夏の最高気温は、関東で4度前後、西日本や北日本の内陸では4.5度から5度以上、今より上昇し、関東の内陸で45度以上、東京や大阪、名古屋、それに仙台などでは42度を超える可能性があります。

 また、1度に降る雨の量も増えて、「30年に1度程度の大雨」にあたる1日の雨量は、各地で過去100年前後に観測された最大の雨量に匹敵する雨量となり、発生頻度も現在の2倍から5倍に増えるという結果となりました。

 雪の量は全国的には減るものの、北海道や北陸の内陸では1日に60センチから70センチ降るような大雪の頻度が2倍以上に増え、湿った雪が多くなるという結果となりました。

 研究グループは今回の予測結果を国や自治体の温暖化対策に活用してもらいたいとしています。
 東京大学大気海洋研究所の木本昌秀教授は「4度上昇した世界では、耐えられないような暑さが普通になり、めったにないような大雨がより頻繁に起きるようになる。世界の平均気温も最高記録を更新して温暖化がいよいよ本格化する時代に入った可能性もあり、今回の結果を将来の対策に役立ててほしい」と話しています。
  (NHKニュースウエブ引用)

 

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