生物季節観測

 気象庁では生物季節観測を、行っています。生物の動向で季節の移り変わりを調べる観測です。

生物季節観測
 1953年に始まった。日本全国に分布し一律に観測しうる「規定種目」と、地域特性などから各地の気象台が独自に選んだ「選択種目」を観測している。サクラの開花やカエデの紅葉など生活に身近な生物に着目するので人びとの季節感に訴える手軽な指標である。同じ生物現象を毎年定点観測することによって、観測地点の季節の進み具合を過去と比較したり、季節の進み具合を他の地点と比較したりすることができる。いくつかの観測データは春の早まりと秋および冬の遅れを長期的傾向として示しており地球温暖化の可能性を示す具体的事例である。また手軽にできる気象観測なので環境教育の一環として学校などで同様の観測を行っているところもある。

生物季節観測の概要
 気象庁では、全国の気象観測所で統一した基準によりうめ・さくらの開花した日、かえで・いちょうが紅(黄)葉した日などの植物季節観測(注)や、うぐいす・あぶらぜみの鳴き声を初めて聞いた日、つばめ・ほたるを初めて見た日などの動物季節観測を行っています。
 観測された結果は、季節の遅れ進みや、気候の違いなど総合的な気象状況の推移を把握するのに用いられる他、新聞やテレビなどにより生活情報のひとつとして利用されています。

2016年のさくらの満開状況
【九州地方・山口県】 
  福岡  3月30日・長崎  3月30日・佐賀  3月31日・熊本  4月 2日  
【四国地方】 
  高知  4月 2日  
【中国地方】 
 広島  4月 2日・岡山  4月 1日・松江  3月30日・鳥取  3月31日  
【近畿地方】 
 大阪  4月 1日・京都  4月 2日・奈良  4月 2日・和歌山  3月31日  
【東海地方】 
 名古屋  3月31日・岐阜  3月31日・津  4月 2日  
【関東甲信地方】 
 東京  3月31日・前橋  4月 1日・熊谷  4月 1日・横浜  4月 2日  
【北陸地方】         
 富山  4月 1日・福井  3月31日 

 うぐいすの初鳴は、2月下旬に九州地方、四国地方の一部や関東地方の一部で始まります。3月10日には中国地方、四国地方、近畿地方、東海地方、関東地方、東北地方南部太平洋側を結ぶ地域、3月20日に北陸地方北部から東北地方太平洋側を結ぶ地域に達します。その後、東北地方を北上し4月下旬に北海道地方に達します。

                    (気象庁HP引用)

 

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