アメリカのTIME誌が毎年選出する『世界で最も影響力のある100人』(The 100 Most Influential People)の2016年度版の一覧が公開されました。
首位は4年連続となるロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領、2位はドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領でした。3位はドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相、4位は中国の習近平(Xi Jinping)国家主席、5位はローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王でした。
日本人からは唯一「草間彌生」さんが選ばれました。
草間彌生さんの半生
草間彌生さんは1929年に長野県松本市で生まれる。
実家は種苗業を営んでおり、裕福な家庭に育った。
幼いころから草や花などをスケッチし、絵を描く事にに親しんできたという。
しかし、少女時代に統合失調症を発症してしまう。統合失調症は、陽性と陰性に分かれ、陽性は幻覚や幻聴、妄想の症状が現れ、陰性は自閉や無感情の症状になるという。
草間さんは陽性だったようで幻覚や幻聴を繰り返し見るようになってしまう。統合失調症の人は、時に絵を描くことよって自分の病気と闘おうとするという。草間さんも同じで、幻覚から逃れるために自分が見える物を描き続けた。
草間さんの描く絵に水玉やドットが多いのは、これは彼女にとっての儀式の一環で、耳なし芳一が悪霊から逃れるために全身にお経を書いた事に影響を受けている。そんな苦しみの中、1945年「第一回全信州美術展覧会」に並み居る顔ぶれの中から若干16歳で入賞する。
その後も進学し、絵を学び続けたが旧弊な日本画壇の日本画に失望し実家に帰省する事となる。実家では寝食を忘れるほど日々絵に没頭し、個展を開くなどした彼女の知名度は徐々に上がっていく。
1957年、美術評論家の瀧口修造氏の紹介で草間さんは渡米を決意。活動の拠点をニューヨークへ移し、ボディペインティングやハプニングなどで話題性を作りながらあらゆる賞を受賞する。
また2014年にはあのルイ・ヴィトンとのコレボレーションも実現し、世界的に話題になっている。
子供の頃から水玉や網目が増殖し、かぼちゃや花が頭に語りかけてくるという草間さん。
その症状は今でも続いているという。
草間さんが頭の中で何を見ているのかは我々は知る事ができない。
ぜひこれからも世界中に影響を与える作品を描き続けもらいたいと思う。
(インターネット「ぴょこたんニュース」)引用