昨日(4月9日)のニュースで東北地方に山火事が多発したと報じていました。山火事が起きた場所を見てみると、岩手県釜石市、宮城県栗原市、福島県会津坂下町の3地点です。
理由としては、まず「空気の乾燥」が挙げられる。山火事の発生当時、岩手、宮城、福島の全域で乾燥注意報が出ていました。特に、住宅にも燃え移った栗原市では、先月27日から雨が降っておらず、枯れ草などが乾燥した状態でした。
さらに気象庁は、「フェーン現象」も影響したとみています。「フェーン現象」とは、山を越えた空気が暖められ、乾いた空気へと変わることをいいます。湿った空気は山をのぼる際に雲になります。雲になると、水分を使ってしまうため、山を越えた風は乾燥した風となります。
また、8日の各地の最大風速を見てみると、岩手県釜石市が14メートル、宮城県栗原市が12メートル、福島県会津坂下町に近い南会津町は9.7メートル、いずれも5月の観測史上最大を記録しました。
乾燥と強風の2つが重なると、山火事の拡大につながりやすい。その理由に「飛び火」があります。「飛び火」というのは、火災によって発生した火の粉が上昇気流で舞い上がって、風に乗って離れた場所に燃え移ることをいいます。
宮城県栗原市の火災では、火元となった可能性のある場所は、今回の火災の場所から西に約1キロ離れた寺近くにある林でした。つまり、火の粉が1キロ先にまで飛んだということになります。
私も中学生の時、山火事の現場にいたことが有り、燃えている現場から、火の粉・燃える木等が100m先に飛んで燃え上がり、その「飛び火」が次々と移っていく現象を見て怖かったのを覚えています。