今年の正月は、インフルエンザで寝正月でしたが、私も妻もインフルエンザ予防接種をしていました。平成29年12月28日(木曜)に広島県は「インフルエンザ警報」を発令しました。
昨シーズンよりも,1ヶ月程度早い流行の始まりとなりました。
今年のインフルエンザワクチンは次の予想で接種されています。そのせいで軽く済んだんですかね?
2017-2018年冬 インフルエンザワクチン株
■ A/Singapore(シンガポール)/GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09
■ A/Hong Kong(香港) /4801/2014(X-263)(H3N2)
■ B/Phuket(プーケット)/3073/2013(山形系統)
■ B/Texas(テキサス)/2/2013(ビクトリア系統)
【A型インフルエンザ】
A型インフルエンザウイルスは、他と比べ症状が激しい型です。
通常一度インフルエンザにかかると、回復の過程でそのウィルスに対する免疫が体内に作られますが、A型は全世界的なインフルエンザの流行として話題になることが多く、ウイルスの形をどんどん変えて進化し続けるため、今までに獲得した免疫が機能しにくくなり、ワクチンの予測も立てにくいインフルエンザウイルスです。
・38℃を超える高熱
・肺炎を含む、深刻な呼吸器系の合併症
・ものを飲み込むのが困難なほどの、のどの痛み
・関節痛、筋肉痛
・脳炎、脳症の合併症を引き起こすことがある
【B型インフルエンザ】
B型インフルエンザウイルスは、以前は数年単位で定期的に流行しておりましたが、近年は毎年流行しています。A型インフルエンザのように、大きな流行を起こすことはあまりないと考えられています。
・お腹の風邪の症状に近く、下痢やお腹の痛みを訴える人が多い
・人と人の間でしか感染しない
ワクチンは毎年、次の冬に流行しそうなウイルスの中から製造に適したものを選び、それを鶏卵(有精卵)の中で増殖させて作られています。増殖したウイルスには化学処理が加えられ、毒性のない安全なワクチンになります。
通常、インフルエンザのワクチンを接種すると、ワクチンに含まれるウイルスの「抗原」に、体の免疫機能が反応して「抗体」が作られます。この抗体が、次に同じようなウイルスが入ってきたときに、そのウイルスの抗原と結合して増殖をブロックし、予防効果を発揮するのです。このような、抗体に結合する抗原の性質を「抗原性」と呼びます。
実は昨シーズン(2016/2017年シーズン)のワクチンも、A/H3N2では鶏卵馴化による抗原性の変化が起こり、流行ウイルスと抗原性が乖離するという傾向が認められました。流行したウイルスを調べてみたところ、9割以上において、ワクチンに対する反応性が低下していました。