厚生労働省は、2016年の日本人の平均寿命が男性80・98歳、女性87・14歳となり、いずれも過去最高を更新したと発表しました。前年と比べ男性で0・23歳、女性で0・15歳延びました。男女とも香港に次いで世界2位で、男性は前年の4位から順位を上げました。
世界的にも女性の方が平均寿命は長いと言う傾向は出ています。
女性の方が寿命が長い3つの理由
ポイント①
ホルモンの働き
女性ホルモンの「エストロゲン」には血圧を下げたり、悪玉コレステロールの血中濃度を下げたりする働きがあり、閉経前の女性に心疾患が少ないのはそのためと考えられています。また、男女ともに脂肪細胞から分泌される「アディポネクチン」というホルモンには、動脈硬化を抑える作用があり、長寿の女性ではこの数値が高いことがわかっています。
ポイント②
基礎代謝が少ない
基礎代謝とは、生きていくために必要な最低限のエネルギーのこと。女性の方が男性より基礎代謝が低く、女性の方が男性より少ないエネルギーで生きていけるため、環境の変化に適応しやすいことも長寿につながっているのではと言われています。
ポイント③
健康状態を気にする
男性より女性の方が医療機関を受診する頻度が高いという統計があります。また、女性の方が食事で栄養バランスに注意したり、アルコールの摂取が少なかったり、自分の生活習慣を見つめ健康に気を遣う傾向があります。その傾向が、女性の寿命を延ばしている可能性があると考えられています。