お盆玉

 お盆に帰省した子供や孫に小遣いを渡す「お盆玉」と呼ばれる新習慣が広がりを見せているそうです。まだ、私の周りには定着していませんがこれから「お年玉」のような広がりを見せるのでしょうか?

 名称は国内の紙製品メーカーが商標登録した“造語”ですが、新たな需要を取り込もうと専用のポチ袋も続々と登場しています。何かと物入りなこの時期、大人にとって懐が痛むが、お年玉ならぬ「お盆玉」が日本の夏の風物詩となる日は来るのでしょうか。

江戸時代からの風習の名残
 そもそも、帰省した子や孫に小遣いを渡す行為は古くからある風習の名残とも言われる。昨年からお盆玉袋の販売を始めた「日本郵便」によれば、一部地域では江戸時代の頃、お盆になると奉公人に衣類やげたなどの“お盆小遣い”を渡す習慣がありました。それが昭和初期に子供へ小遣いを贈る習慣に変わったそうです。
 こうした古くからある風習を「お盆玉」という新たなトレンドに変えようと企画したのが紙製品メーカーの「マルアイ」(山梨県)です。同社は「ポチ袋の新しい需要を喚起したい」との思いから、平成23年に「お盆玉」という名称を商標登録しました。お盆玉袋の製造・販売を行っています。

「あおぞら銀行」が昨年7月、全国の55~74歳の男女2072人を対象に実施した調査では、子や孫の帰省に出費を惜しまない今どきシニアの実態が明らかになっています。

 調査によると「帰省してくる子や孫がいる」と答えた人(67%)のうち、帰省時の交通費を「いつも負担している」「たまに負担している」とする負担派は約49%で平均負担額は3万1千円。交通費以外の支出の平均は4万8千円だった。

 また、孫がいるシニア950人に一人の孫に渡すお年玉(小学生の場合)の金額を聞いたところ、全体平均は7700円で、最高額は9万3千円に上った。

 「お盆はお正月同様、子供たちが親元に帰省し、親類縁者が一堂に集まる貴重な機会。子供たちにお小遣いをあげることは多く、お盆玉を新たな習慣にできるのではないか」とマルアイ・マーケティング部の風間祥光課長(43)は意気込む。「場を盛り上げる一つのコミュニケーション手段としてもお盆玉袋を活用してもらいたい」と話している。

 

サイト内検索

 

キーワードを入れることで、サイト内記事が検索できます。