今朝(6月15日)は小さな雨が降っています。そろそろ梅雨かなと調べてみると、来週はまた晴れるようです。まだ、梅雨入りではないようです。
西日本各地は、梅雨入りが遅れたことにより、水不足となっています。 このため、渇水対策が重要になっていますが、自然はどこかでバランスをとる傾向があります。 雨が少ない期間があると、それを補うかのように雨が多い期間がありますので、油断できません。7月に入っての豪雨が心配です。
となると、西日本の梅雨入りは6月20日以降ということになります。 近畿などで梅雨入りが特定できなかった年が、過去に一回だけあります。 それは、昭和38年(1963年)の近畿と四国です。
この年は、春先から初夏のような晴天が続き、7月中旬に大雨が降り、まもなく真夏の天気になったため、近畿と四国は「梅雨入りは特定できない」ものの、「梅雨明けは7月13日」となりました。
昭和42年(1967年)も、春先から初夏のような晴天が続き、7月上旬に大雨が降り、まもなく真夏の天気となって7月13日に梅雨明けとなりました。
昭和42年(1967年)7月上旬(7日~10日)の大雨は、「昭和42年7月豪雨」と、気象庁が命名するほど大きなものでした。
本州の南岸に停滞していた梅雨前線に、台風第7号から変わった熱帯低気圧から暖湿気流が流れ込み、長崎県佐世保市、広島県呉市、兵庫県神戸市では、8~9日の2日間で300ミリを超える雨が降っています。佐世保、呉、神戸といった、背後に山地がある都市部で大雨となったため、土砂崩れや鉄砲水が多発し、人的被害や土木関係の被害が非常に多くなりました。
全国の死者・行方不明者369名、住家全・半壊約2300棟、浸水家屋約30万1400棟という甚大なものでした。
気になるデータもあります。
昭和42年(1967年)の大雨だけではありません。 今年は、45年ぶりに東北が近畿より先に梅雨入りをしましたが、その45年前の昭和49年(1974年)も夏は不順な天気でした。
そして、現在、東部赤道域の海面水温が平年より高くなる「エルニーニョ現象」が発生しています。
エルニーニョ現象が発生すると、西太平洋熱帯域の海面水温が低下し、西太平洋熱帯域で積乱雲の活動が不活発となり、このため日本付近の夏は、太平洋高気圧の張り出しが弱くなり、気温が低く、日照時間が少なくなる傾向があります。
また、西日本日本海側では降水量が多くなる傾向があります。
(気象予報士 饒村 曜 HP引用)