新型コロナウイルス感染症で学校が一斉休校になり、授業時間が足りなくなったということで、夏休み短縮・冬休み短縮・土曜日登校等の措置が取られようとしています。
私の子供の頃から教員をした途中まで土曜日は午前中授業をしていました。その土曜日の事を「半ドン」と言っていました。
学校では、1992年度から公立の小中学校や高等学校において月1回の土曜休業が始まり、2002年度からは学校教育法施行規則が改定され、完全週休2日(学校週5日制)がスタートしました。現在はすっかり定着しています。
この「半ドン」という言葉の由来
* 自然発生して広まっただけに様々な説があります。もっとも有力視されているのが、オランダ語で休日の日曜日を意味する「zontag(ゾンターク:現代オランダ語での正確な発音はゾンダッハ)」語源説です。
暦の上で欧米から六曜制が明治時代に取り入れられ、日曜を休日としたことから、休日全般をゾンタークから転じた「どんたく」と呼ぶようになったというもので、今でも「博多どんたく」などに使われている休日の「どんたく」が、半休の土曜は「半分どんたく」……略して半ドンになったとされます。
* また別の説では、正午を告げる皇居の大砲(午砲)の音に語源を求めるもので、1日の半分である正午の「ドン」で休みになるから、という説です。
江戸時代、江戸市中では各所に時間を知らせる「時の鐘」が置かれました。最初に時報を表す「捨て鐘」を3度ついたのち、時間を示す鐘をついていたといいます。
明治に入るとさらに市街地が広がり、時の鐘の増設が追いつかなくなります。そこでもっと大きな音の出るもの、として1871(明治4)年9月9日から採用されたのが大砲(空砲)です。皇居(宮城)の旧本丸跡に砲台が設置され、日に何度も撃つとうるさいこともあり、正午の1回だけ「ドン!」と音を響かせたので「午砲(ごほう)」と呼ばれました。